withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革

つぶれて欲しくないお店、がんばる中小企業の皆さんに、コンサルとして培った「ビジネスモデル変革」の考え方をお伝えします

バリューチェーンを応用してアイディアを考える

バリューチェーン、日本語にしても、価値連鎖と、わかりづらいですので、
そのまま使いたいと思います。


バリューチェーン、もともとは、ある会社の一連の業務の流れを
お客様に商品やサービスが届くまで、整理したものです。
例えば、
 製造業であれば、
  研究開発→営業→部品調達→加工→配送→アフターサービス
 レストランであれば
  レシピ開発→材料調達→加工→提供
のように。


この考え方は業務の流れを変えるためには使えるのですが、
私たちの考えたいことは、ビジネスモデルを変えることにあります。
そのため、このバリューチェーンを拡大解釈してしまおう、というのが
本日の趣旨です。


一つの会社でバリューチェーンを考えるのではなくて、
ある商品なり、サービスが生み出されて、使われて、処分されるまでの流れを
整理してみましょう。


今、あなたは、この記事をスマホでご覧になっているでしょうか。
スマホは、


 企画設計 → 部品加工 → 完成品の組み立て → 完成品の販売
  → アプリの開発 → アプリの販売 → 利用 → 廃棄/リサイクル


という流れをたどります。
それぞれに、プレイヤが存在します。


例えば、
 企画設計: アップル
 部品加工: 部品メーカー
 組立: 鴻海(ホンハイ)などの加工業者
 アプリの開発: アプリ開発者
 アプリの販売: アップル or 代理店
 利用: あなた
 廃棄/リサイクル:アップル or 代理店
という具合です。


ここで、自分たちの商品やサービスは、拡大版バリューチェーンのどこに
位置しているのか、ということを把握しているでしょうか?


上流や下流にでていくことはできないでしょうか?


例えば、野菜の生産をされている方であれば、


 野菜の生産 → 野菜の加工 → 加工食品の提供(レストラン等)


というようなフローの中の最上流にいます。
生産は1次産業、加工は2次産業、レストランはサービス業なので3次産業、
足して、6次産業などということが、少し前に言われていました。


6次産業を目指すことを推奨したいわけではないのですが、
このように付加価値をつけていくことも視野にいれてみると、
ビジネスモデルを変えるヒントになるのではないでしょうか。


ちなみに、野菜の生産であれば、単純に加工食品という下流だけではないと思います。
例えば、作っている野菜について、学術研究の成果も活用することも
考えてみてはいかがでしょうか。何かの病気にきく、といった研究があれば、
その先生とコラボして、


 野菜の生産 → 当該野菜の有効成分の抽出 → サプリの開発 → 販売
                      → 化粧品の開発 → 販売


などのような流れにしてもよいと思うのです。


このときに、気を付けていただきたいのは、
例えば6次産業化を目指すと、これまでのお客様と競争相手になる、ということです。
(もちろん、レストランは無数にあるので、この場合、
あまり気にすることはないのですが)


例えば、これまで、クルマを作っていた会社が、クルマの運行(例えばタクシー業)
まで初めてしまうと、これまでクルマを買ってくださっていたお客様と競争相手になります。
これをやっても良いのは、先の例のように、パイが十分に大きい場合か、
今のお客様に買ってもらえなくなっても十分に儲ける自身がる場合、のどちらか、です。


ということで、
あなたの商品・サービスの上流や下流は何でしょうか?
そちらかに進む余地はありますか?
新しい下流を作り出すことは考えられないでしょうか?




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