withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革

つぶれて欲しくないお店、がんばる中小企業の皆さんに、コンサルとして培った「ビジネスモデル変革」の考え方をお伝えします

引越しました

こちらへ引っ越しましたので、こちらでも引き続きよろしくお願いいたします

新しいことを始める前に必要なこと:トレードオフ

順当にいけば、ビジネスモデルの4要素のwhereの続きを書くのですが、
いろいろと脱線しながら、いきたいと思います。


本日は、「トレードオフ」について。
何かをするために、何かをやめる、ことの重要性について考えてみたいと思います。


私たちの目標は、新しいビジネスアイディアを考えて、
それをビジネスモデルとして練り上げ、実行に移し、
新たな成長を実現していくこと、です。


つまり、新たなことへ時間(とお金)を投資することが必要になります。
とくに、時間をかけて、考えることがとても大切になります。


時間がないからできない。
今の仕事で精いっぱいだ。
そんな声があがりそうです。


本業のコンサルタントにおいても、同じなのですが、
伸びる子ほど、自己投資(本を読む等)を積極的にしています。
一方で、伸び悩む子ほど、経費でいいから本を買って読むように諭しても、
一向に本を読みません。
たとえ、上司の私が遅くとも20時に仕事を切り上げて、そのあとは本を読むように
諭しても、なぜか遅くまで仕事をしているようなのです。
でも、「やり方がわからない」状態でやっているので、成果につながらないのです。


間違った方向にいくら努力しても、間違った方向にすごい速さで突き進むことになります。
もし、今のビジネスに課題があるのなら、そこをつぶしていくことで
ただしい軌道にのります。


現状を変えたいのなら、そのための時間を捻出して、
「やり方を学び」「実践していく」しか方法はないと思います。


でも、意外と、無駄にしている時間はあるように思います。
例えば、上の例にある若者、半沢直樹を見ているわけです。
その時間に本の一冊でも読めば良いのではないか。


私自身も、最近、このような情報発信という新しい活動をはじめました。
すると、どうしても時間が足りなくなりました。
本も読みたいし、アウトプットもしたい。
そこで、無駄な時間を洗い出し(洗い出すまでもないのですが)、
位置ゲームをすっぱりやめることにしました。


ポケモンGoからはじめて、ドラクエウォークが出たタイミングでそちらに
切り替えました(世代的に)。
この位置ゲームは、よくできているものでして、次から次にイベントが発生するわ、
もう少しお金をつめば、いいアイテム出るような気になるわ、
お金と時間を奪っていく要素に満ちているのです・・・。
(いずれ、「ゲーミフィケーション」という回を設けて、ゲームの中毒性を
ビジネスに応用する手法についても、お伝えしますね。
身をもって、それを伝えられるようになったという意味では、ある意味、
投資回収ができるのかもしれませんが・・・)


冷静に考えれば、ゲームのプレイヤがいくらレベルをあげても
現実の自分はレベルがあがらない。それどころか、大事な時間を無駄にすることになる。
現実の自分のレベルを上げて、世の中を動かす魔法をマスターしたほうが
面白いのではないか。


また、タバコも同じような理由で、数年前にやめました。
これも、結構、無駄な時間(と健康)を奪われていたなあと振り返ってみて思います。


ということで、「今この瞬間だけの快楽」にしかならない行動があるなら、
ぜひ、それをやめて、長期的な成長に時間を使ってみていただければと思うのです。


これが、トレードオフという考え方です。


ビジネスモデルを変えるための第一歩として、時間を作る、という重要な
準備を行うヒントになれば幸いです。



ビジネスモデル変革の全体像は、こちらもぜひお願いいたします。

ビジネスモデルとは何か: where②

前回、Where①として、重視すべきお客様を考えるための枠組みをお話ししました。
お客様の利用頻度で分類してみて、ヘビーユーザーとなってくださっているお客様の
ニーズを満たせているか、が重要である、という結論でした。


さて、前回もすこし触れましたが、ヘビーユーザーであるが、
必ずしも重要でないお客様を見分けるコツについて考えていきましょう。


お客様個々人がどれくらい売上に貢献しているか、を考えることになります。
お客様一人あたりの売上 = (①頻度 × ②一回あたりの金額) × ③継続期間
という式を御覧ください。


ヘビーユーザーであると、①の頻度が高いことになります。
でも、その方、一回あたり、微々たるお金しか使ってくださらないとしたら、
どうでしょうか。


例えば、毎日来てくれるが、コーヒー一杯で閉店まで粘る人。
お店からすると、本来は、その席で別のお客様がいろいろ注文くださる機会を
失うわけですから、このようなお客様はヘビーユーザーでも望ましくない人です。
しかも、だいたい、こういう方に限って、他のお客様の邪魔をしたり、
独自ルールを他のお客様に押し付けたりするように思います。


逆に、①の頻度は低いが、一回あたりどかっと使ってくださる方は重要です。


③の継続期間というのは、このお客様はどの程度の期間にわたって、
お客様であってくれそうか、という確率の話なのですが、
それでは使い勝手が悪い。
そこで、お客様でいてくれている期間(過去)の話で考えて差し支えありません。


あくまで、私たちは、誰が重要なお客様であるかを見極め、
その方のニーズにこたえることが大事なのですから。


なお、経営学を学ばれている方でしたら、
LTV(ライフタイムバリュー)という言葉をお聞きになったことがあるかと思います。
LTVは、一人あたりの生涯売上の期待値を出すことが目的です。
一方、先のとおり、わたしたちは、本当に重要なお客様を見つけることに重きを
置きますので、厳密な計算は不要です。


ということで、前回の枠組みを進化させると、次のような二タイプで、
かつ、長期間お客様である人が重要なお客様(法人相手も同じ)といえます。


          一回当たりの利用額
          低い     高い
頻 初回      
度 そこそこ           〇
  ヘビーユーザー        ◎ 




ビジネスモデルの全体像:
ビジネスモデルとは何か - withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革


where①: 
ビジネスモデルとは何か: where① - withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革


ビジネスモデルとは何か: where①

前回、ビジネスモデルの4つの要素についてお伝えしました。


今回は、Where
 誰の
 どんなニーズにこたえるのか
について考えていきたいと思います。


まずは、「誰の」から。


もちろん「お客様」が答えなのですが、
お客様もいろいろとわけることができます。


ここで、マーケティングについて学ばれた方ですと、
セグメント分けをする、という話につながると想像されるかと思います。
属性(年齢、性別、職業、居住地、など)でお客様を分類する、という考え方です。
(法人相手の事業ですと、業種や規模、地域)


半分正しく、半分正しくありません。


あなたの会社のお客様は誰か、について考えるときに、
 ・20代女性や
 ・30代サラリーマン
 ・売上高100-300億円の会社
という切り分けに意味があるでしょうか。
20代女性にも、学生の方もいれば、仕事をされている人も、ご結婚されている方もいます。
30代サラリーマンも、独身貴族もいれば、子育て中のパパもいます。
売上高100億円の会社だって、成長真っただ中なのか、売上ダウンでこまっているのか、
全然違うでしょう。
当然、それぞれ、ニーズが異なるはずなのです。


お客様を知る目的は、お客様が何に困っているのか、何を得たいのか、
というニーズを具体化して、あなたの会社が提供すべき提供価値を明らかにすることです。



属性の前に、お客様の行動パターンと結びつけると、ニーズを考えやすくなります。
例えば、お客様は、
 ①初回の方 
 ②定期的に来てくださる方 (ライトユーザー)
 ③足しげく通ってくださる方 (ファン、ヘビーユーザー)
のように、「利用頻度」という行動で分類することができます。
(これが一番使いやすいように思います。B2CもB2Bも同じように使えます)


③のお客様が皆さんの会社を支えてくださっている方です。
そのため、今のビジネスがうまくまわっているなら、
その方のニーズこそ、あなたの会社が向き合うべきニーズになります。
そして、①の方を②に、②の方を③へと導いていくことが重要な取り組みになります。


しかし、何らかの理由により、③のお客様が離れていってしまっている、
あるいは、①から②へ、②から③へとお客様が進んでくださらない、
というのが今、ビジネスモデルを変える必要性を感じている会社の課題なはずです。


課題を整理する前に、まずは、今の③の位置にいるお客様はどのような方でしょうか。
何かしら、共通点はありますか?
(ここで、はじめて、属性を考えればよいのです)


ちなみに、ビジネスモデルを変える際には、
 ・今ユーザーでない人
 ・昔ユーザーで今は離れていってしまった人
も大事な分類です。



次回は、ニーズについて考えていこうと思います。




4つの要素全体像は、
ビジネスモデルとは何か - withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革


Howについては
https://kikuhara.muragon.com/entry/2.html


全体像をより詳しく
電子書籍


インスタは、
https://www.instagram.com/misturu.kikuhara/

ビジネスモデルとは何か

小さな会社においてコンサルは不要。
社長が決断すれば、事業を変えることができる。
でも、そのためには、「考えるための武器」が必要となる。
この武器として、「コンサル」が編み出したノウハウを提供したい。


前回のブログをまとめると、上のようになります。
小さな会社にコンサルは必要か? - withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革


「武器」の一つに、ビジネスモデルがありますし、
これまでに定義せずに使ってきましたので、改めて、整理します。
ビジネスモデルについては、論じる方それぞれ、いろいろな定義をしています。


私の場合は、本業で7-8年前に開発し依頼改良を重ねた、
以下の枠組みを使っています。


 Where : 誰の、どのようなニーズに対して
 What : どのような提供価値を
 How: どのような強みで実現し
 How much: 誰から、どのようにお金をいただくか



この枠組みを使うと、
 ・今のビジネスモデルを整理して
 ・あらためて、自社の強みと課題を知る
ことができます。
そのうえで、
 ・ビジネスモデル変革のアイディアを考えて
 ・新たなビジネスモデルを複数検討し
 ・新たなビジネスモデルの優先順位を決めて
 ・優先度の高いビジネスモデルの実行に必要な具体的な行動を考える
という流れで、変革を起こしていきます。


つまり、現状整理と、未来のあるべき姿を描くことに使います。


Howのところは、こちらを参照ください。
強みを考える: チエ・モノ・ハコ・アシ - withコロナ時代、小さな会社が生き残るための事業変革



今後、他の要素の説明も順次加えていきたいと思います。
また、ビジネスモデル変革のアイディアの出し方や、
その後のステップなどについても、書いていく予定です。



なお、こちらの電子書籍にて、上記要素を体系だてて説明しておりますので
よろしければ、こちもお願いいたします。